700人の「タイガーマスク」

約40年前に、私たちが夢中になって見たアニメ「タイガーマスク」。
その主人公「タイガーマスク」本名「伊達直人」が、年末に一つの養護施設にプレゼントを贈ったのを皮切りに、1ヶ月ほどで全国に700人現れたそうです。

一人めの「タイガー」、二人めの「タイガー」はもちろん、後に続いた数百人の「タイガー」達に私は拍手を送りたいと思います。

・・・日本も捨てたものではない!・・・
私と同じ思いをされた方も多かったのではないでしょうか。

それと共に驚いたのが、今回の運動(?)の影響で耳にした、「当施設では、ランドセルは毎年寄付をいただいています。」というコメント。
なんと、「タイガー」は、この運動の以前から、この国に大勢存在していたのですね。
・・・日本はまだまだ捨てたものではないぞ!・・・

実は、このニュースを聞いて思い出した出来事があります。
20年ほど前、所属していた団体で、10人ほど人を募って市内の養護施設にクリスマスプレゼントを持って伺ったことがあります。・・・子供たちは大喜びで私たちを迎えてくれました。
子供たちと遊んだ後、職員の皆さんとお話をすると、子供たち以上に喜んでくださいました。それは、プレゼントよりも、よその人が子供と接してくれたことに対してでした。
児童数に対して、十分な職員を採用できないので、子供たちの自由な時間を十分確保できず、子供たちは施設と学校以外で人と接することが少ないというのです。
それを聞いて、数人の仲間で、6年生を日曜日に「ディズニーランド」に連れてってあげようという話になりました。
すると、職員の数名が、顔を見合わせた直後、声を上げて泣き始めたんです。嗚咽交じりにこうおっしゃいました。、「この子達は、テレビでディズニーランドは知っていても、自分たちは行くことが出来ないところだと思っているので、行きたいとねだる事さえないんです。手の届かない夢なんです。ありがとうございます」と。
・・・ショックでした。
「ディズニーランド」程度で、こんなに喜んでいただけたのが、ショックでした。
子供たちは、寝る布団もあり、食事にも不自由なく、学校へも通っています。明るい子供たちでした。でも、心の奥に、重いものを抱えていたんですね。職員の皆さんも、一所懸命だからこそ、子供たちのことを考えているからこそ、心の奥が見えていたんでしょうね。

「タイガーマスク」運動で、施設の子供たちは「人の愛情」と「社会とのつながり」、そして「唯一無二・社会から必要とされている自分の存在」を感じてくれるんではないでしょうか。

・・・行け、行け、タイガー・・・タイガーマスク♪

**写真はわたしのお宝「ロマンアルバム5・タイガーマスク(昭和53年・徳間書店)」



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