先日、お買い物でお寄りいただいたお客様。
店頭に置いてある家紋の見本をご覧になり、「家紋って、作っていただけるんですか?」とのご質問です。
「どんな紋でも、お作りいたします。」とお答えいたしました。
詳しくお話を伺うと、亡くなられたお父様が、うちの家紋がとてもお好きでいらしたというお話。
そして、今の仏壇には家紋が無く、描きいれる板も無いとのことでした。
まず、納期の確認・・・2週間。
お仏壇の材質は?・・・黒檀。
欄間の仕様は?・・・彫刻。
当店では、家紋は「京蒔絵」をお勧めしているので、比較的日数がかかるのですが、なんとか間に合いそうです。
欄間は彫刻なのですが、厚みが正確に判りかねるので、あとで微調整がきくように、軸は細いネジきりの金属棒に決めました。
仕上がってきたのが、写真です。
蒔絵は、京都の蒔絵師の手によります。
信じられないかもしれませんが、円以外は全てフリーハンドです。
線に勢いがあり、とても綺麗です。・・・これぞ職人技です。
ちなみに、紋は「丸に沢潟(おもだか)」。(立ち沢潟、花沢潟ともいいます。)
人気のある紋のひとつです。
沢潟は、水辺に生える多年草。その葉の形が鏃(やじり)や槍先に似ているため、
「勝ち草」とも呼ばれたのだとか。
そのせいか、戦国時代以降、この紋は武将に大変人気が有ったといいます。
毛利元就、豊臣秀次、福島正則らが沢潟を使っています。
**仏壇用の家紋は紋座(紋板)を含めて、大きさによりますが
¥5000~10000-位です。