「霊供膳(れいくぜん・りょうぐぜん)」は、お仏壇や祭壇で、ご先祖様に食事をお供えする、お膳とお椀がセットになった仏具のことです。
その「霊供膳」に関連して、
4~5年前に、私共が意識改革を求められる出来事がありました。
お客様は20代半ばくらいの男性。
「父の霊前に供えるお膳が欲しい」とのことで、プラスチック製品よりも木製の霊供膳を選ばれ、お買い上げいただきました。
そして5日後、再びご来店され、「お椀が駄目になってしまった!」とのこと。
見てみると、2つほどのお椀の内側がバリバリにはがれてしまって、ひどい状態でした。
お客様に確認をすると、一晩水につけておかれたとのこと。
「申し訳ございません。通常のご使用以外でのトラブルでは、交換をご容赦いただきたいのですが。」と、お答えすると・・・
「木のお椀は、水に浸けてはいけなかったのですね。私は、ずっとプラスチックのお椀で食事をしていたので、そうとは知らず・・・。父には、良い物でお供えをしてあげたかったものですから。」
その言葉を耳にして、ハッとしました。
業界での常識通りの対応でしたが、果たしてこれでいいのでしょうか?・・・いけない!
次々と新しい素材が生まれている今日。木のお椀での生活経験のある人がどれだけいるのでしょう。それなのにこの業界、未だに「注意書き」すらない!・・・色々なことが頭の中を駆け巡り・・・
「失礼いたしました。注意書きが無かったのですから、無理もありません。今、在庫の新品と交換いたしますので、お許しくださいませ。」
お客様は「これからは、気をつけて大切に使いますよ。」と、笑顔でお帰りになりました。
我々のように、伝統工芸品を扱っている業界は、先進的な業界と違って、感覚が時代遅れになりがちです。注意をしなければいけないなと痛感した出来事でした。
ちなみに、その出来事以来、メーカーも「注意書き」を、箱の中に入れるようになっています。
**(写真)会津製 木製・黒内朱・霊供膳 ¥18900-税別
ご無沙汰です!
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素敵なブログで良いですね~!
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こちらこそ、よろしくお願いします。
某団体の理事会でパソコンを使って以来、10年間一度も触らずにいたのですが、7月に心機一転、新しいパソコンを買ってブログを始めました。
勉強中ですので、いろいろ教えてください。
お香専門ブログ「お香を楽しむ部屋in浜松」(http://okoh.hamazo.tv/)も、よろしく!
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